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シークレットフレンド


コロンビアでは9月は「愛と友情の月」で、恋人同士だけでなく、友人や家族や、親しい人たちとの親交を確かめ合うのが習慣になっています。そしてそれにちなんで9月に、「シークレットフレンド」という遊びを学校や企業でもやるところ多く、コロンビアで勤めていた会社でも、この遊びをしたことがあります。

社員の名前を書いた紙をくじ引きして、当たった相手に対して、名前を伏せて2週間、毎日でもいいし時々でもいいのですが、チョコレートとかキャンディーとか、ちょっとしたものを、「シークレットフレンドより」と書いたメモをつけてデスクにこっそり置いておきます。誰が置いているのかわからず、誰なんだろうとちょっとドキドキする2週間の後、最終日にパーティーを開いて、そこで正式のプレゼントを、名前を明かして渡す、というものです。

私は、秘かに憧れている女性も少なからずいるという噂の男性に当たっていたのですが、最初の日に、「シークレットフレンドより」というメモを書くのに、ついうっかりアミーゴ(amigo)と書いてしまいました。先日書きましたが、スペイン語では男性名詞と女性名詞とあるので、アミーゴというのは男性で、女性であればアミーガです。シークレットフレンドは、「友情」ということで、男性が男性にあたることもあるし、女性が女性にあたることもあるのですが、そうなると、シークレットを貫く為には、アミーゴなのかアミーガなのかもわからないようにする必要があります。ではどうするかというと、初日に私がミーティングから戻ってデスクにおいてあったキャンディーの袋には、「あなたのamig@より」と書いてありました。これだと、amigo amigaの両方を意味することになります。

実は私があたった男性は、女性の隠れファンがいるにも関わらず浮いた話が全くなく、ゲイではないかという噂もある男性でした。なので、amigoのままではマズイと思い、次の日からは早速このamig@を使うようにしたのでしたが、結構気を遣う遊びです。尚気づかれないようにこっそりデスクの上におくのはなかなか難しいので、大抵皆、お掃除兼受付のおばさんに頼んで、デスクにいないタイミングを見てこっそり置いてもらったり、メッセンジャーになってもらったりします。

ちなみに私のシークレットamig@は、いつも可愛らしいチョコレートとかキャンディーを置いてくれていたので、てっきり経理の若い女性群の誰かだと思っていたのですが、経理の若い男性でした。最後にもらったプレゼントは、自社製品を高く売る為に、他社製品との差異をどうやってうまく顧客に伝えるかに関するビジネス書(西語)でした。この差別化がうまく顧客に伝達できないと、客は、結局は安いほうに流れてしまうという、価格競争からの脱皮の仕方を説いた内容の本のようです。300ページもある本だったので全部読む気はなく、新人営業マンに「こういうのを読んで勉強してね」とあげてしまいましたが、営業はもっと収益を上げなさいという、経理からのメッセージだったのでしょうか。。


このシークレットフレンドは、日本でもやると面白いのではないでしょうか。事務職の女性が部長に当たったり、その反対があったり、数が合えばなるべく男性が女性に、女性が男性にあたるように組むと、ちょっとドキドキで良いのではないでしょうか。バレンタインデーやホワイトデーの義理チョコは、もうそろそろマンネリ化してきていませんか?


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