スキップしてメイン コンテンツに移動

お金がない方がハッピー?

中南米は貧富の差がとても大きく、こちらの富裕層は日本の富裕層よりもずっと裕福な暮らしで、貧困層は日本の貧困層よりもずっと貧しい生活をしています。そして、富裕層の住む地区と貧困層の住む地区、また最近厚くなってきている中流階級の住む地区は、どの国でもはっきり分かれています。貧困層が住む地区は、米国のNYのハーレムとかブロンクスみたいな感じでしょうか。そして、ブラジルのファベーラのように、そういう地区は犯罪組織が隠れていて危険でもあるのですが、コロナなどは衛生状態も悪いそうした地区で多く発生しているので、自然隔離が出来ているような感じです。そもそも世界中どこでも、お金持ちの有名人で、コロナで亡くなった人の話はあまり聞かないので、やはりコロナと貧富の差は、少し関係があるのではないでしょうか。

 

ただ貧困層といっても、アフリカと違って自然が豊かな為、熱帯の田舎にいけばバナナがそこら中にあって、海で糸を垂らせば魚が釣れて、基本的に「飢え」はないように思えます。政府反対デモがあると、低所得層の人たちが「我々は飢えているんだ!」と空鍋を叩きながら叫び歩く集団がありますが、太っちょの人ばかりです。脂っこいものなど不健康な食品の方が安いので、そうなってしまうのもありますが、ガリガリに痩せた人はあまり見ません。ちなみにこういう集団は、野党勢力から日給をもらってデモする場合が多いです。

 

いずれにしても、金持ちが幸せとは限りません。

当地では、低所得層の人たちは、家族や友人たちと毎日ゲラゲラ大笑いで楽しそうにしていますが、お金持ちの人たちが、そんなに心底楽しそうに笑っているのを見たことがありません。口だけ笑って、周囲を気にした目をしていたり、お金持ちの奥様たちも何故か皆いつも不満気な顔をしていて、お金持ちのお子様たちも、田舎や下町の子供達のように、暗くなるまで楽しそうに泥だらけになってサッカーなどしないで、部屋に閉じこもってゲームとかしています。

お金持ちの旦那さんも、出来の悪い従業員にイライラしてストレスがたまっていますし、旦那さんは奥さんが、奥さんは旦那さんが、浮気をしているんじゃないかと疑心暗鬼の毎日か、浮気がばれないかヒヤヒヤの毎日です。それに、お金があればあるほど、家に強盗が入らないか、車が盗まれないか、いつも心配する必要があります。

高級住宅地に行くと、通りを歩くのは使用人だけで、住民は皆車で移動するので、道はがらんとしています。低所得層が住む地区だと、家族そろって通りを歩いて散歩していたり、よろずやみたいな店でプラスチックの椅子に座って、友人たちとビールを飲みながら、店のテレビでサッカー観戦してワイワイやっているのが、そこらじゅうで見られます。自分が貧しくても、近所も皆貧しいから、貧しいことはあまり気にならないようで、お金は欲しいものの、お金持ちのような豪邸に住んでお金持ちのような生活をしたいとも、あまり思っていないようです。またこういう層の人の方が、人情もあります。江戸時代の下町みたいなものでしょうか。お金持ちのパーティーでは、社交辞令の会話と、陰のひそひそ話があちこちで見られて、低所得層の人たちのように大口あけてゲラゲラ笑おうものなら、その場で一斉に皆の注目を浴びてしまいます。

 

やっぱり、お金イコール幸せとは限らないことを、こちらの生活では気づかされます。   


ブログランキング・にほんブログ村へ

コメント

このブログの人気の投稿

運転マナーと掟

今住んでいる街は地方都市なので、渋滞は殆どありませんが、以前住んでいたコロンビアの首都のボゴタは渋滞がひどいことを、 「ドライビング・メイクアップ」 のところで書きました。その渋滞を乗り切る Tips を、ボゴタのタクシーの運転手さんから教えてもらったことがあります。 運転手さん曰くは、渋滞にはまって、少しでも早く目的地に着きたかったら、車線を変更する際にウィンカーを「出さない」のが秘訣だそうです。 ウィンカーを出して割り込む意思を示すと誰も入れてくれないからだそうで、確かに、渋滞にはまって先方でウィンカーを出している車を見ると、普段優しい私でさえ(?)、絶対に入れるもんかという気になって、前の車に一分の隙もなくぴっちり詰めてしまいます。なので、右に曲がるのに右側の車線に入りたい時は、ちょっとでも隙間があったらすぐさま強引に割り込む必要があります。そうしないと、いつまでたっても右の車線に入れずにその場で立ち往生することになり、後ろに並ぶイライラした車からクラクションをブーブー鳴らされます。こちらの人だったら平気でしょうが日本人だったら弱気になって、本当は右に曲がりたいところをあきらめて直進し、どこかで右に曲がって軌道修正できるところを探す羽目になります。 尚、うまく強引に割り込めたら、割り込まれた方の車の怒りをかって険悪にならないように、運転席の窓から手を出してこういうサインをすると、ほっこりしてくれるか、まあしょうがないなぁ、と思ってもらえます。 今住んでいる街のように渋滞がないところだと皆寛容なので、対向車線をまたがって左折(日本だったら右折)したい時も、ウィンカーを出せばすぐ止まってくれます。渋滞に近い状態でも、一台譲ったら次の車はそのまま進んで、その次の車が譲る、というように、交互に入れるようにしてくれます。そして信号のないそういう場所にはちゃんと、「一台だけ(でいいから)入れてあげること」という標識もたっています。 運転マナーというか、暗黙の決まりのようなものもあります。チリではよく、丸太を積んだトラックが多い山道の国道を走っていたのですが、一車線しかなくて、遅い前のトラックを追い越したいけれども、山道なのでカーブが多くて追い抜かすタイミングがわからない時があります。そんな時、前のトラックが路肩側にウィンカーを出す...

信号、タクシー、鍵束、お札

今年の年末年始は 4 年ぶりに日本に帰省しようと思っていたのですが、ヨーロッパでコロナ感染が再拡大している中、帰れるのかどうか怪しくなってきました。やはり来年に持ち越しでしょうか。。。 今日は、いつも日本に帰省した時に、海外に長く住んでしまったことを実感する場面を、ご紹介します。   信号 日本に帰った時、赤信号でも、左右をよくみて車が来る可能性がなかったら、渡ってしまう癖がついてしまいました。当地の人が日本に行った時に、真夜中で車が全然通っていないのに、赤信号で律儀に待っている日本人を見て不思議に思ったと聞きましたが、私もそんなふうになってしまったようです。ただ逆に、赤信号でも車が来なければ渡るのに加えて、信号が青でも、左右を良く見てから渡る自分にも気がつきます。こちらでは信号が青でも、車が走ってくることがあって、信用できないので。   タクシー 日本に帰ってタクシーに乗る時、自動ドアなのに手で開けてしまって、恥ずかしい思いをします。自動ドアのタクシーなんて、こちらでは見たことがありません。それから、タクシーに乗り込んですぐに、つい「こんにちわ」とか「おはようございます」とか「こんばんわ」とか、行き先を告げる前に言いそうになります。こちらではタクシーに限らず、お店でも銀行でも、まずこうした挨拶をしてから応対が始まるので、言わないと何か物足りません。日本では、「すみません」がこれに当たるのでしょうか。「すみません」は便利な言葉ですが、外国語に訳す時には、状況によって言葉を換える必要がありますね。   鍵束 日本に帰って実家などに泊まって外出する時、家の鍵が薄っぺらのキー一枚しかないのに驚いてしまいます。こちらでは、殆どのアパートやマンションには守衛さんがいるので、建物に入る鍵はいいりませんが、家に入るドアは最低でも二重ロックなので二つは鍵がいります。メキシコのように戸建てで庭がある家だと、庭を手入れする庭師さんなどが、家の中を通らずに庭に入る為の別の入り口の鍵なんかも要ります。スペインではよほど高級でないと建物にドアマン兼任の守衛さんはいないので、建物に入るための、コピー不可の大きくて重たい鍵が要ります。こちらでは皆、鍵をジャラジャラ持っていますね。   紙幣 最近は、現金決済...

スピリチュアルなメキシコ

日本人とメキシコ人は似ているところがあって、メキシコ人が寄ると怪談系の話で盛り上がることがあります。 私は怪談とかホラーとかオカルトなどは嫌いなので、そういう話になると止めてよと思うのですが、そもそもご存知の方も多いかと思いますが、ハロウィーンにあたる 11 月のメキシコの死者の日は町中骸骨だらけで、骸骨のキャンデーやら骨を型取った模様がついたパンが売られます。 そしてそういうものを、皆美味しそうに食べます。 上の写真は、うちの息子が通っている高校の、去年のハロウィン学園祭の写真です。このペイントがメキシコは人気で、こんな人たちが陽気にゾロゾロ街に繰り出します。 私は決して霊感が強い方ではないと思いますが、ヨーロッパの古い街角をうろついた日とか、アンデスのインディオの村がまばらにある荒野を通った日の夜は、金縛りにあうことがあります。悪い「気」におそわれやすい体質かもしれません。 1 ヵ月くらい前ですが、悪夢をみている夢を見ました。夢の中で、早く目を覚まさなきゃと叫ぼうとして、その唸り声で、最初の夢からさめたのですが、変な夢で気になったので、縁起を担ぐようですが、家に盛り塩をしてみました。 私は日本でも盛り塩はしたことはないのですが、日本のやり方がメキシコの「気」に通用するかわからないので、当地の友人から聞いたこちらのやり方で、部屋の四隅に、粗塩を入れたガラスの小皿を置きました。そうすると、塩が悪い「気」を吸って家を浄化してくれるそうなのです。 そこで、寝室の四隅と、リビング・ダイニングの四隅に置いてみたのですが、ちょっと異常なことが起こりました。 塩を置いて 1 時間後くらいにシャワーを浴びていたら、いきなり右足と、続いて左足のふくらはぎがつってしまったのです。 こんなところでつっては大変と、取り敢えず足をなるべく動かさないようにして、だましだましシャワーを何とか終え、階下に洗濯物を置きに行ってリビングのソファーに座ったら、今度はつるなんてものではなく、右足のスネがいきなりこむら返りを起こして、ひどい激痛です。 こんなに痛いこむら返りは生まれて初めてで、正直叫び声を上げてしまったのですが、どうやって直したらよいのかわからず、ネットで調べようにも携帯が手元になく、 10 分位唸っていたでしょうか。 やっとおさまってから、二階にあがって寝室のベッ...