今住んでいる街は地方都市なので、渋滞は殆どありませんが、以前住んでいたコロンビアの首都のボゴタは渋滞がひどいことを、「ドライビング・メイクアップ」のところで書きました。その渋滞を乗り切るTipsを、ボゴタのタクシーの運転手さんから教えてもらったことがあります。
運転手さん曰くは、渋滞にはまって、少しでも早く目的地に着きたかったら、車線を変更する際にウィンカーを「出さない」のが秘訣だそうです。
ウィンカーを出して割り込む意思を示すと誰も入れてくれないからだそうで、確かに、渋滞にはまって先方でウィンカーを出している車を見ると、普段優しい私でさえ(?)、絶対に入れるもんかという気になって、前の車に一分の隙もなくぴっちり詰めてしまいます。なので、右に曲がるのに右側の車線に入りたい時は、ちょっとでも隙間があったらすぐさま強引に割り込む必要があります。そうしないと、いつまでたっても右の車線に入れずにその場で立ち往生することになり、後ろに並ぶイライラした車からクラクションをブーブー鳴らされます。こちらの人だったら平気でしょうが日本人だったら弱気になって、本当は右に曲がりたいところをあきらめて直進し、どこかで右に曲がって軌道修正できるところを探す羽目になります。
尚、うまく強引に割り込めたら、割り込まれた方の車の怒りをかって険悪にならないように、運転席の窓から手を出してこういうサインをすると、ほっこりしてくれるか、まあしょうがないなぁ、と思ってもらえます。
今住んでいる街のように渋滞がないところだと皆寛容なので、対向車線をまたがって左折(日本だったら右折)したい時も、ウィンカーを出せばすぐ止まってくれます。渋滞に近い状態でも、一台譲ったら次の車はそのまま進んで、その次の車が譲る、というように、交互に入れるようにしてくれます。そして信号のないそういう場所にはちゃんと、「一台だけ(でいいから)入れてあげること」という標識もたっています。
運転マナーというか、暗黙の決まりのようなものもあります。チリではよく、丸太を積んだトラックが多い山道の国道を走っていたのですが、一車線しかなくて、遅い前のトラックを追い越したいけれども、山道なのでカーブが多くて追い抜かすタイミングがわからない時があります。そんな時、前のトラックが路肩側にウィンカーを出すと、対向車線からの車はないから追い越し可、対向車線側にウィンカーを出すと、対向車が来ているから追い越すな、というサインになります。これに慣れていたのですが、たしかエクアドルでは逆でした。つまり、対向車線側にウィンカーを出すのは、早くこちら側から追い越しなさいよ、というサインなのです。
こういう習慣は国によって違うようなので、違いに気が付かないとすごく危ないですね。慣れるまでは、前のトラックの好意に甘えずに、自分で対向車が来るかどうかを確かめた方が良さそうです。
上の写真は、昨日の帰宅途中に撮った、メキシコの太陽がまぶしい通勤路です。
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