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血のつながり


ラテンの企業は、財閥グループもそうですが、創業者一族によるいわゆる家族経営会社が多いです。また家族経営であることが一種の売りとなっており、当社は家族企業です、ということがわざわざ
HPに書かれていたりもします。日本で家族経営というと中小企業系のイメージで、あまりポジティブなイメージはないように思いますが、ホワイトハウスに歴代大統領の写真や肖像画が陳列されているように、ひいおじいさんの代からの歴代社長の写真が飾ってあるような会社だと、何となく信頼が置ける感じがします。社員側にとっても、会社にそれ程思い入れがなさそうな経営者がしょっちゅう変わったりする会社や、いつなんどき撤退してしまうか分からない外国企業や多国籍企業よりも、安心感があり、また一体感も生まれ易いようです。家族経営の会社では、お父さんが社長で、長男が財務部長、次男が営業部長、三男が購買部長とか、甥や従兄弟なども経営に携わったりしています。やはり、イタリアマフィアのように、血のつながりを大切にするのでしょうか。

 

大分前ですが、日本映画の「そして父になる」が当地でも上映されたのですが、あまり大きな話題にはならなかったので観ていない人にはストーリーを説明してあげて、あなたならどうするか、という質問を何人かのコロンビア人にしてみました。すると、血のつながりよりも、一緒に過ごした時間と愛情の方が大事、と言った人が殆どでした。ラテン人は愛情深いので、やはり情がうつってしまうのでしょう。

 

しかし、これには少し裏があって、自分の子供だと思っていた子供が、実は自分の子供ではなかったというケースは、浮気性の民族のせいかある意味普通にある為でもあるようです。また普段から誰もが、もしかしたら自分の子供ではないかもしれないという疑いも、ないわけではないが、そんなことはどうでも良いくらいに子供は可愛い、と思っているのかもしれません。わりと良くある証拠に、この手のテーマは、コメディ系のテレビドラマや映画の題材になったりもしています。アルゼンチンでヒットした連続テレビドラマ(コメディ系)で、この親子関係が主なテーマになっていたものもあります。

以前見かけたラテン映画(コメディ)では、教会で若いカップルが結婚式をあげるシーンで、新婦の母親がいきなり旦那さんに、この娘は実は貴方の子供じゃないのよと宣言して、神父さんをはじめ出席者が皆いっせいに十字を切る場面がありました。その皆の表情がそれぞれ、何と不敬虔なという非難の顔ではなく、そういう振りをしながらも、「やばい」と思っているようなそんな表情で、その場面しか見ていませんが、なかなかよく出来た映画のようです。

 

コメディ系のフランス映画で、異母兄妹だと思っていて、実はそうではないことを知らない恋する女性が、ロミオとジュリエットは実は異母兄妹で、それは母親だけが知っていたのよと、相手に言うシーンもありました。新しい発見です。


上の写真は、エクアドルの東部の、アマゾン川の上流地帯にある観光地に行った時に見かけた、親子亀です(親子だと思いますが。。)。こんな子供たちがいる村でした。


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