米国のトランプ大統領は、中南米では嫌われ者です。そもそも米国という国が帝国主義ということで嫌われており、米国人も、ヒスパニックに対する差別感があるので、嫌われています。それでもオバマ大統領は、その人柄で中南米でも好感を持たれていましたが、中南米をあからさまに裏庭扱いし、メキシコとの国境に壁を建設すると息巻いているトランプ大統領は、どの国でも嫌われてると言ってよいのではないでしょうか。今年11月の大統領選では、バイデン前副大統領が一時優勢になったものの、また接戦状態になってきているようですが、もし中南米でトランプ氏とバイデン氏の一騎打ちをしたら、バイデン氏が勝つのではないでしょうか。
ただ中南米でも、トランプ大統領は就任前の選挙活動時代から、中高生には人気があったようです。言っていることが、単刀直入と言うかシンプルで分かりやすく、ズバズバものを言うからのようで、今年の大統領選でもトランプ氏の勝利を願う隠れファンもいるようです。私は個人的にはトランプ氏はあまり好きではないのですが、バイデン氏と比べると、大統領としての存在感はあるように思います。やはり国を代表する元首には、国際舞台でも存在感があって欲しいですし、まして自国は世界一と自負する米国人であれば、その大統領にはトランプ氏のような人物を求めるのではないでしょうか。偉そうなことは言えませんが、その点バイデン氏は、下手したら副大統領候補のカマラ・ハリス女史の方が目立つくらいで、ちょっと存在感がないような気がします。
国を率いるのであれば、良しも悪しくも、強い信念を持つことが必要なのではと思います。自分に自信がないと、国民も不安になりますから。南米の場合、国が経済的に破綻しているベネズエラでは、マドゥーロ大統領政権がなかなか倒れないのですが、キューバのカストロ政権のように、マドゥーロ大統領の信念の強さについていこうとする国民が、まだ約半分いるせいではないでしょうか。
あまり好きではなかったトランプ大統領ですが、以前、自分の兄をアルコール依存症で亡くしていることを話すビデオで、「自分の兄は私と違って、人間的に本当に良い人だった。」としんみり言っているのをみて、少し好感をもちました。自分の性格は良いとは言えないことを、自覚しているのですね。それでも自分のやっていることは正しいと信じている姿勢を貫くのは、指導者の素質を備えているからだと思います。大統領には、迷ってほしくないですから。
バイデン氏は元副大統領ですが、通常副大統領は目立たない存在です。副大統領というのは、普通は、朝起きて大統領が生きているかどうかを確認するのが唯一の職務という、スペアタイヤのような存在だと言われているというコメントを、コロンビアの新聞で見たことがあります。
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