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サルサ、タンゴ

南米の音楽です。


週末に、開店直後で人出が少ないショッピングモールに行って、突然コロンビアでよく流れていたサルサの音楽がかかり、思わず腰が音楽に合わせて動きそうになりました。コロンビア人だったら、人目を全然気にしないで、その場で踊りだすと思います。

サルサは特に大好き、というわけでないのですが、コロンビアに8年住んでいた間に、体にしみこんでしまったようです。でもこの曲は好きで、この曲のイメージで、カリブのリゾート地のカルタヘナに行った時に道端で上の写真の絵を買いました。下の動画の音楽です(動画は213秒です。)


この曲は普通は男性歌手が歌いますが、こんなお姉さんだと、女性も華やかで素敵です。

サルサは一見陽気なイメージですが、歌詞は意外と重いことがあります。この曲は、スペインの植民地時代に、スペイン人の地主が使用人の黒人女性を殴ったので、その旦那さんが、僕の愛妻を殴らないでくれとリフレインする歌です。

 

ラテンに住むならサルサぐらい踊れるようになりたいと、サルサ教室に行ったことがあります。カリブの国ならどの国も踊りはうまいのですが、コロンビア人だけでなくキューバ人がうまいので有名なので、キューバ人の先生のところを選びました。

初日は、大きな鏡の前で自分の姿を見ながら、まず音楽に合わせて足の動かし方を教わりました。そして2日目、3日目、サルサの「ステップ」に進んでいくんだろうと思いましたが、毎日毎日同じ繰り返しで、鏡の前で足を動かすだけです。

それで4日目に辞めてしまったのですが、友人のコロンビア人の女性に「サルサってどうやって踊るの?」聞いたら、「目をつぶって、音楽を聴いて、貴女の内から湧き出るものに従って体を動かせばいいのよ」と言われました。

それでハッと気が付きました。

 

私は、先生は型にはまったステップを教えてくれるのだと思っていたのですが、サルサは日本舞踊ではありません。コロンビア人だったら、鏡の前で足を動かすうちに、音楽に合わせて自然に腰が動き、腕が動いていき、それを先生が単に矯正して形作っていくのではないでしょうか。

 

下の動画(520秒)をご覧ください。向かって左のおデブちゃんは、サルサ教室に来ている生徒さんみたいですが、見様見真似でもちゃんと自分で踊れるようになっていくのがわかります。これはもう、「血」ですね。

 

私は南米の音楽ではタンゴが憧れです。

タンゴは、サルサのように内から湧き出るものに従わなくても、ある程度覚えるべきステップがあるのだと思いますので、日本人向けではないでしょうか。タンゴがいいなと思うのは、ショーのタンゴは過激ですが、実際はアルゼンチンでは、歳のいったおじさまやおばさまも、おじいちゃんもおばあちゃんも、素敵に踊っているからです。

 

メキシコに来て、私が住んでいる街にもアルゼンチン人のタンゴ教室があるのを見つけて、コロナでこんなことになるとは思いもしなかった今年初め頃に見学に行こうとおもっていたのですが、機会を失ってしまいました。今となっては、こんな濃厚接触なダンスは無理ですね。いつ解禁になることやら。

 

タンゴの中でも好きなのは、下の動画448秒)の曲(ポル・ウナ・カベサ)です。ちょっと古いですが、映画「セント・オブ・ウーマン」でアル・パチーノも踊った曲で、これをいつかしっとりしたアレンジで踊れるようになりたいなぁと、大胆にも考えています。

 

ところで、人種・国籍が入り混じった集団の中でコロンビア人を探したければ、サルサをかけるのが一番です。体が音楽に合わせて少しでも動く人がいたら、それがコロンビア人です。国際指名手配のコロンビア人を探すインターポールに、教えてあげたいですね。

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