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風の音

 


メキシコは全体的にそうなのかもしれませんが、私の住んでいる街は風が強い時があって、特に夜などゴーっと鳴り、翌朝、外に置いてあるゴミ箱の蓋が遠くに飛んでいたり、ゴミ収集車が来た日だと、ご近所さんたちのゴミ箱があちこちにゴロゴロ転がっていて、それを避けながら車を運転する必要があることもあります。

私はiPhoneの天気アプリをよく使っていて、今自分が住んでいるところだけでなく、日本も含めて今まで自分が住んで知り合いがいる国の都市も追加して一覧にして、わぁ暑そうとか寒そうとか、雨が降っているんだとか、住んでいた頃に想いを馳せたりしています。そういう都市は北半球にも南半球にもあるので、今だったら、メキシコはまだ暑いけれどチリは今一番寒くて雨が多いので、そういえばこの時期雨の中を運転していたこととか、小雨の中で公園を散歩した時の湿った空気の匂いなどを、想い出しています。 

今住んでいるメキシコの街では、風の強い日は、ごーっという風の音が家の中でも聞こえます。そしてお天気アプリでは、風の強い時はちゃんと、こんなシンボルマークが表示されています。

それまで「風の音」というのは、風でざわめく木や電線などの音、という認識でいたのですが、それもありますが本来は空気が鳴る音なのですね。例えば荒野の何もないところでも、強い風が吹けば音がするわけで、縄跳びをするとびゅんびゅん音がするのと同じです。風の音というのは空気が鳴る音なのだと気が付いてからは、まるで荒野の中にいるような感覚に陥ってしまい、風が生き物に思えて、イソップ物語の「北風と太陽」を思い浮かべたりしています。

 

ところで私が住んでいたチリ南部は、それまで住んでいた赤道に近いエクアドルやコロンビアの、ざーっと降って比較的にすぐ止んでしまう雨と違って、雨季には何日も雨が降り続くと、チリに住む前からチリ人の友人から聞いていました。雨季は5月くらいから9月くらいまでの寒い時期にあたりますが、チリに引っ越した時一番最初に買ったのは、それまで使ったことがなかった衣料乾燥機でした。

チリに行ってから地元のチリ人に、「この辺は、雨季には雨が何日も降り続けるって聞いたけど、本当?」と聞くと、「何日もじゃないわよ。何週間も続くのよ」と言われていました。そんな雨の日はみんな何してるの?と聞くと、雨でも公園に出て散歩するとの事。実際には何週間も降り続いたことはありませんが、感覚的にはそんな気になるくらい、冬は雨の日が多いです。そして小雨程度なら、やっぱり外の空気を吸いに公園に出て、散歩したりもしました。その代わり夏の乾季には、雨は一滴も降りません。

 

ちなみにエクアドルの熱帯の海岸地方でも、雨季と乾季がはっきり分かれているのですが、温度は一年中殆ど変わらず高温です。ただ雨季はじめじめ暑く、乾季になると少し涼しくなるので、エクアドルでは、雨季の時期は「冬」、乾季は「夏」と呼ばれていました。つまり冬は蒸し暑く、夏は涼しいわけです。「冬」という言葉を、すごしにくい、という意味で使っているのですね。

上の写真は、ジャマイカではなく、カリブ海にある、ニカラグアに近いけれどもコロンビア領のリゾート地、サンアンドレス島に行った時の写真です。この日は強い風が吹いていて、帽子が飛ばされないように押さえて歩いた記憶があります。風の音は、ヤシの葉の音だけだったかなぁ。

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