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レディーファースト


当地のレディーファーストについて、昔書いたもののリメイクです。エレベーターで、誰が先に降りるか、というアレです。

ラテン系の国では、エレベーターなどでは、男性は自分の方がドアの近くにいても、さっと後ろにいる女性の為にスペースを空けます。日本から出張などで来られる方で、あまり海外経験のない方だと、女性がいても何の疑いもなく先に降りられます。

私は個人的には、このラテンの習慣にはなかなか馴染めず、また後述する理由で男性に先に降りてもらいたいので全く構いませんし、むしろそれだけはっきり先に降りて下さる方が楽なのですが、問題は、海外経験が豊富な方です。

当地の女性に対しては、スマートにさっとスペースを空けて下さるのですが、日本人の私と一緒だと、私が「お先にどうぞ」という仕草をするせいもあるのですが、一瞬日本の習慣が出てしまって先に降りかけ、はっと気がついて「いえ、お先にどうぞ」と引いて下さります。それでも私は一瞬躊躇して、少し悩んだあげくに先に降りるのですが、このやりとり、時間にしてほんの数秒足らずではあるものの、普通に早くエレベーターを降りたい後ろの当地の現地の人たちにとっては、はた迷惑に違いありません。その無言のクレームの気配に敏感な日本人の私たちは、結局は、どうでも良いから早く降りねばと、押し合うように同時に降りることがしばしばです。

 

私が男性に先に降りてもらいたい理由は、本当か嘘かわかりませんが、日本で男性が前に出るのは、日本では敵は前から来るので、男性が女性を常に守る為だからだ、と聞いたからです。

それを聞いてから私の中では、果敢に女性を守って敵に立ち向かう武士のイメージと、女性を盾にして後ろに隠れる気弱なラテン男性のイメージが出来上がってしまっています。確かに、エレベーターのドアがあいて、外で怪獣が待っていたりするかもしれないので、そういう危険を考えると、やはり先に男性に降りてもらいたいです。ラテンでは、敵は後ろから来るのでしょうか。いずれにしてもこのラテンのレディーファーストは、英国紳士の After youともちょっと違うような気もしています。

敵は前から来ると言うこの理論は、日本男性は失礼だと思われないように、ラテンの女性にも教えてあげています。

 

ドアの出入りだけでなく、立ったり座ったりでも、レディーファーストに注意する必要があります。

私も交えて、日本人と現地の人と混ざった会議の場です。現地のお客様を会議室にお通しして、挨拶をして名刺交換をして、日本から来た日本人の方が、どうぞお座りくださいと席をすすめます。が、この時いつもとは限りませんが、客先の男性は、なかなか座りません。そこでもうひとしきり世間話などして、再度、どうぞお座りくださいとすすめるのですが、座りません。

私は、お客様がお座りになってからと立って待っているのですが、はっと気がついて、日本から来ている日本人男性の厳しい視線を感じつつ、私が先に座ったところ、無事にお客様は皆座ってくれました。

当地の育ちの良い男性は、主客に関係なく、女性より先には座りません。ビジネスではそこまでする必要はありませんが、レストランで女性が座る椅子をひいてあげたり、車に女性を乗せる時も、わざわざ先に助手席に回ってドアをあけてあげたりするのと同じ感覚です。

 

尚、ラテンの男性が女性を前に出すのは、ちゃんとついてきてくれる日本女性と違って、ラテン女性は目を離すと勝手にどこかに行ってしまうので、後ろから見張る為、という説もあるとかないとか。


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