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女性ライダー


メキシコの私が住んでいる地方都市は、前に住んでいたコロンビアの首都のボゴタ市に比べると、殆ど渋滞がありません。
ボゴタに住んでいた時に、ブラジルのサンパウロから出張に来た人にどの辺に住んでいるのか聞かれて、「歩いて20分、車で1時間のところです」と言ったら、妙に納得していましたので、南米の首都はどこも渋滞がひどいようです。

渋滞がないからだと思いますが、今住んでいる街では、バイクの数も少ないようです。
渋滞がひどい都市だと、車の間をスイスイ抜けるバイクの方が移動時間が短くてすむので、必然的にバイクが多くなります。
ただ、蠅のようにブンブン車道を走るバイクをすり抜けるように車を運転するのも、技術が要ります。

ボゴタである日、通勤途中に起こった出来事です。

信号待ちで、横断歩道から2番目の場所で青信号を待っていたのですが、前の車との間が少し空いていたので、つめようと車を少し前進させたら、右前方に停まっていたバイクをガリッとこする嫌な音。

後ろを振り返ったライダーが女性だったので、ほっとしたのも束の間。バイク通勤しているだけあって気の強そうな女性がバイクから降りて、「セニョーラ」と言いながら、私の車の前にたちはだかりました。
(この場合のこの正確な日本語訳は、「ちょっと、オバサン」です。)

どうしてくれるのよ、と言うので、私が悪かったかとは思ったものの、「海外では、謝ると不当に賠償金を請求されるから、ごめんなさいとは言わないこと」という昔聞いた戒めが頭をよぎり、「でも動くでしょ」と開き直ったら、不服満々の顔で、私が逃げないように車のまん前にオートバイを引っ張って行き、エンジンをかけました。

車体はピンクで、花柄のペイントがしてあり、そこにやっぱり少しだけ、かすった跡がついていましたが、エンジンはちゃんとかかりました。
少しほっとして、「ほら、少し傷がついただけじゃない」と言ったら、「その傷をつけたのは、あんただよ」と、お~怖。
その間、信号待ちの人から一斉に注目され、後ろの車からクラクションを鳴らされ、生きた心地がしなかったのですが、彼女が言う傷の修理代を渡して、その場をおさめました。

修理代は、とてもリーズナブルな金額だったのですが、花柄のオートバイはあまり見たことがないので、オーダーメードでペイントした愛車だったのかもしれません。

ちゃんと傷は直せたかなぁと、今でも少し気になっています。
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