私がこれまでに住んだラテン系の国の街では、コロンビアを除いて通りに名前がついていて、これはとても便利でした。例えばタクシーに乗って運転手さんに行き先を告げる時に、日本だと昔は(今も?)、町名と番地情報だけで運転手さんが分からない時は、大通りや目印になる建物などを言って、そこから右に曲がれ左に曲がれと指示しないといけないので、行ったことのない場所に行く場合は大変です。外国人だったらどうするんだろうと、自分が外国人生活をしているので、つい心配になってしまいます。
こちらだと、運転手さんは大抵、街中の全ての通りの名前を知っているので、「○○通りの、xx通りと△△通りの間」と説明すれば、Google Mapがなくても、ちゃんと目的地に到着します。
コロンビアの首都のボゴタはもっと便利で、全ての通りには、名前ではなくて数字があてがわれていました。基本的には碁盤の目になっているので、南北に走る通りと東西に走る通りと別々に、大統領府がある街のへその部分から順番に1,2,3,4…..となっているのです。これだと、別にタクシーに乗る時だけでなく、南北の○○番で東西のXX番と言えば、ここから何ブロック離れているかも分かるので、距離感もつかめます。ただ通りの名前が数字だと、何だか情緒はない気もします。
大きな都市だと、膨大な数の通りに名前をつけるのは大変ですが、エクアドルの首都キトでは、国の名前をつけた通りがあって、私はスウェーデン通りとフィンランド通の角に住んでいました。たしかキトではこういう風に、地理上の位置関係とあまり乖離はなかったのですが、今住んでいるメキシコの街の住宅地では、全ての通りに国名がつけられていますが、地理上の位置関係とは全然関係ない並べ方がされています。日本通りとルーマニア通りが公差していたり、ケニア通りの裏にハンガリー通りがあったりするのですが、なまじ実際の地理上の位置と同じにすると、混乱するかもしれないからでしょうか。
チリでも通りに、先住民族も含めたチリの歴史上の人物の名前や、地名などの名前がついていましたが、驚いたのは、どの地方都市に行っても、同じ名前の通りで埋まっていることです。並べ方は多少違うものの、いかにも新大陸の入植地というイメージでした。昔米国のワシントンを訪れた時に、地下鉄の駅がどこも全く同じデザインの同じ様相で、駅名だけが違っていて、何となくSF映画のような印象を受けましたが、そんな感じです。
チリでは、通りの名前の標識のデザインを真似て、オーダーメードで自分の名前を入れた標識を作ってくれるお店があって作ってもらったのですが、引っ越しに紛れてなくなってしまい、残念です。
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